悩んだとき、困ったときの読書のすすめ

みなさんは何か悩みがあるとき、問題があって困っているとき、どのように対応しているでしょうでしょうか?

インターネットが発達した現代では、まずネットで検索してみるという人がほとんどだと思います。かくいう私もその一人です。

ネットで解決できることも多くあるとは思いますが、ここでは自戒の念も込めて、困ったときこそ読書をしたほうが良いという話をまとめます。

悩みの尽きない現代人に、何かヒントが与えられる記事になっていれば幸いです。

なぜ読書をすすめるのか

まず初めに断っておきますと、別に私はすごい読書家というわけではありません。読書をしたり、しなかったりと波がありますので、おそらく凡人レベルです。

それでは、なぜ人生最初に投稿するブログが読書のすすめかと言いますと、過去を振り返ったときに一番自分の人生に影響を与えたのは本だと思ったからです。

私は平凡な牛ですので、そんなに簡単に悩みの解決策など思いつきません。努力家でもないので、「これまでに1万冊以上の本を読んでいます!」とか「この技術で一生食べていけます!」みたいなものもありません。凡人には凡人の生きる術が必要です。それが悩んだとき、困ったときには本を読むということです。

ほとんどの悩みは過去に誰かが解決している

なぜ悩んだときに本を読んだほうが良いのかというと、ほとんどの悩みは過去に誰かが解決しているからです。これは『夢をかなえるゾウ2』で教えてもらいました。

「仕事、お金、人間関係、幸せ……人間の悩みなんちゅうのはいつの時代も同じや。そんで本ちゅうのは、これまで地球で生きてきた何億、何十億ちゅう数の人間の悩みを解決するためにずっと昔から作られてきてんねんで。その『本』でも解決でけへん悩みちゅうのは何なん?自分の悩みは地球初の、新種の悩みなん?自分は悩みのガラパゴス諸島なん?」

水野敬也. 夢をかなえるゾウ2 (Kindle の位置No.573-576). 文響社. Kindle 版.

また、先日読み終えた『「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック』でも同様の記載を見つけました。

・読書は人生を変える力がある。人生に大きく影響する本との出会いがある。ほとんどの悩みはすでに他人が経験し本として著していることが多く、自らの人生の悩みを解決できる可能性がある。

IPUSIRON; 増井 敏克. 「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック (p.160). 株式会社 翔泳社. Kindle 版.

言われてみればその通りなのですが、なかなか明確に意識したことはなかったのです。どこかに他人が考えてくれた解決策があると思うから、みんなGoogleで検索するわけですが、ほとんど無意識ではないでしょうか。

これは盲点でしたし、衝撃的でした。
ちなみに世界の全書籍の数は約1億3000万冊だそうです。

宝くじの1位当選確率が約1000万分の1なので、もし本でも解決できない新種の悩みを持っているとしたら、宝くじ当選者よりも稀有な存在といえるでしょう。

みなさんの悩みの解決策はきっと本として残っているはずです。

ネットの情報はかえって時間がかかる

冒頭でも少し触れましたが、現代では困ったことがあればすぐにネット検索できる時代です。しかし、ネットでの情報の探し方には少しコツがいります。

よくあることだと思うのですが、悩みごとに対してネット検索して、当たり障りのないそれらしいことが書かれている記事がたくさんヒットしませんか?何かのセールスだったり、セミナーの紹介だったり。

例えば、「仕事 効率悪い」で検索するとツール販売や転職サイト内の記事なども出てきます。みんなビジネスなので仕方ないのですが、ネットの情報はどんな思惑で書かれているか考えて読む必要があります。

体系立てて説明してくれる本と比べると、悩みごとや困りごとによってはネット検索のほうが、時間がかかった割に得られるものが少ないことがあります。私の経験としては、特にお金、仕事、自己啓発、教育、人間関係に関する悩みごとは注意が必要です。

ただし半分の人は本を読んでいない

本という先人の知恵があるのだから、さぞ人間はラクに生きていけるのだろうと思いたいところですが、そうはうまくいっていないのが現実です。

文化庁の平成30年度「国語に関する世論調査」によると、全国16歳以上の男女を対象に調査し、1か月に大体何冊くらい本を読むかという質問に対して、「読まない」が47.3%、「1,2 冊」が 37.6%、「3,4冊」が8.6%、「5,6冊」と「7 冊以上」がそれぞれ 3.2%という結果だったそうです。

これは推測ですが、月に「1,2 冊」と回答した人たちは積極的な読書をしているとは考えづらいので、実際に読書を通して悩みごとを解決しようとしている人は20%程度しかいないのではないでしょうか。

もし、「今まで悩んでも本を読んで解決しようと思ったことなんてないわ…」という人がいても自分を責める必要はありません。おそらくそれが普通で、多数派です。

また裏を返せば、月に3冊以上読書すると上位20%に入れるということになります。もちろん読む本にもよりますが、上位20%に入ったらそれはもう平凡で牛ではなく、優秀な牛です。今すぐ本を読みましょう。

悩んだときはとりあえず本を読んでみる

効率の良い読書の仕方や、おすすめの読書術などもありますが、それは一旦気にせずに、悩んだときはその悩みごとに関する本をとりあえず読んでみることをおすすめします。悩んだときにネットの記事を読む感覚で、本を読めば良いと思います。

読書に対する体力やモチベーション、旬は人それぞれです。別に全部を読む必要もないし、全部を理解する必要もありません。もったいないお化けは封印しましょう。

悩みを解決してラクに生きたいのに、わざわざ読書に対して悩む必要はありません。何かを始めるときのハードルはできるだけ下げましょう。

読書の効率ばかり追い求めて、読書を始めないというのは本末転倒です。「いますぐ読書すること」、「状況に応じて柔軟に切り替えること」を肝に銘じてください。

IPUSIRON; 増井 敏克. 「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック (p.70). 株式会社 翔泳社. Kindle 版.

読もうとしない人は読めない人に劣る。

マーク・トウェイン

まとめ

以下、この記事のまとめです。

  • ほとんどの悩みはすでに他人が経験しており本として残っている
  • もし読書習慣を持っていなくても自分を責める必要はない。むしろ普通。
  • 悩んだとき、困ったときはとりあえず本を読んでみる。読書のハードルは下げる。

ただし、悩みは精神的なものでもあるので、解決策がわかっても心が晴れないときはあります。そういうときは、家族や友人など信頼できる人に相談してくださいね。

牛のつぶやき

そういえば昔、「本を読め!読書が足りない!」と目上の人に強制的に読書をさせられたことがありましたが、そのときの読書は身にならなかったです。人間は心理的リアクタンスを持っているので、”やれ”と言われたことはやりたくなくなる生き物です。家族にも読書はすすめたいですが、押しつけは逆効果です。自分が見本になったり、読書しやすい環境を整えたりしていこうと思います。

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